住宅ローンを繰り上げ返済したいけど「少し残す」って、どういうことだろう…そう悩んで検索していませんか?

実は、「住宅ローン繰り上げ返済少し残す」という選択には、見逃せない家計の安定性団信の活用といった大切な意味があるんです。

無理に完済を目指すと、あとで「繰り上げ返済しないほうがよかった」と後悔するケースも。

このページでは、「住宅ローンを100万円繰り上げ返済するといくら効果がありますか?」といった具体的なシミュレーションも交えて、返済のメリットと落とし穴をわかりやすく解説します。

「住宅ローン繰り上げ返済少し残す」がなぜ賢い選択なのか、一緒に考えてみませんか?

この記事のポイント

  • 繰り上げ返済を少し残すことの具体的なメリットとリスク
  • 団信を活用した返済戦略の考え方
  • 手元資金の余裕と家計バランスの取り方
  • 実際にシミュレーションして比較する重要性

住宅ローン繰り上げ返済少し残すと得する理由とは

住宅ローン繰り上げ返済少し残すと得する理由とは

住宅ローンを繰り上げ返済してはいけない大きな理由

住宅ローンを返済中の方にとって、「少しでも早く完済したい」という気持ちはとても自然なものだと思います。

でも、すべての人にとって繰り上げ返済が得になるとは限らないということ、ご存じでしょうか?

特に住宅ローン控除を受けている間や、手元資金に余裕がない場合などは、慎重な判断が必要です。

 

たとえば、住宅ローンの繰り上げ返済を一括で行ったAさんと、それをせずに手元資金を残していたBさんがいたとします。

項目Aさん(全額返済)Bさん(控除継続)
住宅ローン控除途中終了継続で約20万円/年
手元資金50万円300万円
利息軽減効果約30万円約0円(控除で相殺)
いざという時の余裕少ない多い

Aさんは「完済してスッキリ」と感じたかもしれませんが、その結果、控除が受けられなくなったことで損をしてしまったのです。

 

また、**団体信用生命保険(団信)**にも注意が必要です。

住宅ローンに付帯されている団信は、万が一のことがあった場合に残りのローンを肩代わりしてくれる心強い制度です。

でも、繰り上げ返済をすればするほど、この保険の恩恵は小さくなってしまいます

 

たとえば、家族を支える立場のご主人が重病になってしまったとします。

ローン残高がまだある場合、団信でローンが完済されるのですが、すでに返済が進み過ぎていたら、その分は戻ってきません。

このように考えると、ローンをあえて残しておくことが「保険」としての役割もあるのです。

 

さらに、住宅ローンを急いで返すことで、手元に残るお金が減ってしまうリスクもあります。

急な出費や病気、転職などで一時的に収入が減った時に、現金が足りないというのは本当に怖いものです。

とくに小さなお子さんがいるご家庭では、出費のタイミングも予測がつかず、数ヶ月分の生活費は常に残しておくべきです。

 

私自身も、育児と仕事の両立で急にパートを減らさざるを得なかった時期がありました。

その時に、繰り上げ返済せずに生活費用として100万円残しておいたことが大きな支えになりました

 

このように、「繰り上げ返済=正解」とは限りません。

目先の利息軽減だけでなく、控除、保険、現金の余裕という観点からも考える必要があります。

 

では、返済期間が短くなった場合、繰り上げ返済はどう判断すべきかというと…。

 


住宅ローン残り5年の繰り上げ返済はお得?

住宅ローン残り5年の繰り上げ返済はお得?

住宅ローンの残りが5年ほどになってくると、「あと少しだから一気に返してしまおうかな」と考える方も多いと思います。

でも、実はこのタイミングの繰り上げ返済が必ずしもお得とは言えないんです。

 

まず、繰り上げ返済によって削減できる利息がどれくらいかを見てみましょう。

仮に以下のような条件で考えます。

項目内容
残り期間5年
残高300万円
金利年1.0%
毎月返済額約5.1万円
総返済利息約7.8万円

つまり、300万円を一括で返済しても、利息の節約額はたったの7~8万円程度ということになります。

 

それに対して、繰り上げ返済をせず、手元に300万円を残しておけば…。

たとえば、そのうち200万円を定期預金やつみたてNISAなどに回した場合、年3%の運用益があれば年間で6万円前後の利益が出る可能性もあります。

しかも、そのお金にはいつでもアクセスできます。

 

「急に子どもが体調を崩して働けなくなった」

「車の修理で20万円が必要になった」

そんな時でも、繰り上げ返済してしまったら、現金が手元にないとどうしようもありません。

 

また、ローンの残り5年ということは、住宅ローン控除をまだ受けている可能性もありますよね。

控除があと数年続くなら、それをあえて途中で終わらせてしまうのはもったいないです。

特に今のような低金利環境では、利息よりも控除額の方が多いケースもあります。

 

ここで、繰り上げ返済 vs 据え置きでの比較をまとめてみます。

比較項目繰り上げ返済返済継続
利息軽減額約8万円なし
現金残高減る(手元に残らない)300万円維持
控除受け取り打ち切り継続可能(条件あり)
万が一の備え少ない多い
投資機会失われる維持できる

 

つまり、残り5年はもう少し様子を見て、資金の余裕ができたら毎年少額ずつ返済するという柔軟なスタイルもアリなんです。

私の友人は、残り5年の住宅ローンに対して、ボーナスの10万円だけを毎年返済に充てていました。

その結果、ローンは1年ほど早く終わりつつも、家計に無理のない形で進めることができたそうです。

 

このように、住宅ローンが残りわずかだからといって焦って全額返済するのではなく、今の金利、控除の有無、現金の余裕をしっかり見て判断することが大切です。

 

次は、繰り上げ返済における「少しだけ残す」という方法がどんなメリットを持つのか、深掘りしていきましょう。

繰り上げ返済のシミュレーションで損得を確認

住宅ローンの繰り上げ返済って、なんとなく「した方がいい」と思っていませんか?

確かに利息を減らせるメリットは大きいのですが、実際には本当に得をするのかどうか、シミュレーションで数字を見てから判断することが大切です。

 

たとえば、以下のような条件で考えてみます。

内容条件例
借入金額2,000万円
返済期間35年
金利(固定)1.3%
繰り上げ返済実施年数返済開始から5年後
繰り上げ返済額200万円

 

この場合、返済期間短縮型と返済額軽減型でどう違うのかを見てみましょう。

比較項目返済期間短縮型返済額軽減型
利息削減額約87万円約41万円
返済期間約26年に短縮返済期間そのまま(30年)
毎月返済額変わらず(約59,000円)約52,000円に軽減

 

こうして数字で比較してみると、「どちらが得か」はご家庭の状況によって異なることがわかります。

もし「教育費がこれからかかる」「毎月の家計がギリギリ」ということであれば、返済額軽減型の方が生活に余裕を持たせやすいです。

一方で「とにかく利息を抑えて完済を早めたい」という場合は、返済期間短縮型が向いています

 

私の友人(30代共働き・お子さん2人)は、3年前に繰り上げ返済を考えていました。

でも、FPさんにシミュレーションしてもらったら、「200万円を返すよりも、今は教育資金を確保してNISAで運用した方がトータルで得」との結果に。

結果的に、繰り上げ返済せずに投資と教育積立に振り分けたことで、生活にも心にも余裕ができたと言っていました。

 

ちなみに、各金融機関や国の公的サイト(たとえば金融広報中央委員会など)には、無料で使える繰り上げ返済のシミュレーターがあります。

入力項目もシンプルで、今のローン情報や繰り上げ予定額を入れるだけ。

シミュレーション結果を見てから「少し返すのか」「返さないのか」を考えると、損せず判断ができます。

 

では、そもそも繰り上げ返済をしないほうがいいケースとは、どんなときなのでしょうか。

 


繰り上げ返済しないほうがいいケースとは

繰り上げ返済しないほうがいいケースとは

住宅ローンを返していく中で、繰り上げ返済したくても、あえてしないほうがいいタイミングや家庭環境があります。

この判断を間違えると、むしろ損をしてしまったり、生活が不安定になるリスクもあるんです。

 

では、具体的にどんなケースがあるのか、表で見ていきましょう。

繰り上げ返済を避けるべきケース理由
住宅ローン控除を受けている最中控除で得られる金額の方が利息より大きい可能性あり
金利が非常に低い(1%以下など)利息の支払い自体が少なく、控除とのバランスが不利
手元資金に余裕がない繰り上げ返済で貯金が減ると、いざというときに対応できない
大きな出費(教育費、引っ越し、車購入など)が控えているキャッシュを温存すべきタイミング
団信(団体信用生命保険)に加入中で家計保障を受けている万が一のときローンが免除されるため、あえて残しておく価値あり

 

たとえば、うちの妹(育休中の30代ママ)は、住宅ローンを繰り上げ返済しようとしたんです。

でも、復帰の時期がまだ不確定で、保育園代や時短勤務での収入減も予測できず…。

結局、FPさんに相談して「返さずに生活防衛資金として200万円残したほうが安心」というアドバイスを受けて、繰り上げは一旦見送りました。

 

実際に、住宅ローン控除を受けている期間は、年末残高の0.7%分が税金から控除されます。

たとえば、残高が1,500万円なら約10万円前後の還付が見込めるので、それを途中で断ち切ってしまうのはもったいないことも。

 

また、現在の住宅ローン金利が1%以下であれば、借金としての負担はかなり軽くなっている状態です。

その状態で無理に繰り上げ返済してしまうと、貯金が減ってしまって逆に将来のリスクに弱くなるケースもあるんですね。

 

繰り上げ返済を「すべきか、しないべきか」は、単なる利息の話だけではありません。

生活の安定性、控除、保険、そして精神的な余裕まで含めて考えることが大事です。

 

ここまで見てきたように、繰り上げ返済にはメリットもあれば、リスクになることもあります。

だからこそ、繰り上げ返済をするかどうかを決めるときには、次のような「少しだけ残す」という選択肢も注目されているんです。

住宅ローンは早く返した方が得なのか?

住宅ローンを返済していると、「できれば早く返してしまいたい」と思うことってありますよね。

完済できれば気持ちもスッキリしますし、「利息を減らせて得になるんじゃないか」と考える方も多いと思います。

でも、早く返せばそれだけ得かというと、実は一概には言い切れないんです。

 

たとえば、私の友人(30代主婦・お子さん2人)は、繰り上げ返済でローンを10年短縮しようと考えていました。

でもファイナンシャルプランナーさんに相談したところ、「教育費や老後資金を優先した方がいい」と言われて、予定を変更したんですね。

このように、それぞれのご家庭に合ったバランスがとても大切なんです。

 

まずは、住宅ローンを早く返すメリットとデメリットを表で比較してみましょう。

項目早く返した場合通常ペースで返済
利息の総額減る増える(長期間返済で発生)
精神的な安心感高い(完済による安心)ローンが残り不安定に感じる人も
手元資金の余裕減る(繰り上げ返済に回す)残せる(貯金や投資に活用可能)
控除の有無減る/終了する可能性控除を受け続けられる(最大13年)
団信の保障早期終了(完済で無効)継続(万一の保険として有効)

 

たしかに、住宅ローンの利息はできるだけ減らしたいものです。

特に返済期間の早い段階で繰り上げ返済をすると、利息の節約効果が大きくなる傾向があります。

たとえば、以下のようなケースだと…

借入額2,500万円
金利年1.2%
返済期間35年
毎月返済額約7.4万円
10年後に300万円繰り上げ返済(期間短縮型)利息削減:約90万円、完済:4年短縮

このように、利息をしっかり減らせるという意味では「早く返すメリット」は確かにあります。

 

でも、生活資金としての余裕を失ってまで早く返すことが本当に正解かどうかは、別の話です。

特に、育児中のご家庭や共働きでも収入に波がある方の場合、現金が減ることはかなりの心理的な負担になります。

 

また、「住宅ローン控除」の存在も大きいです。

ローン残高の0.7%(2024年以降は新制度)が13年間、所得税などから還付される制度で、

例えば年末残高が2,000万円であれば、

0.7%=14万円が毎年戻ってくる計算になります。

それを途中で全額返済してしまうと、その分の控除も消えてしまいます。

金利1.0%前後の今の状況では、「控除額の方が得」というケースも多いんです。

 

さらに、団体信用生命保険(団信)という、住宅ローンならではの保険にも目を向けておきたいところです。

これは、ローン契約者が万一の事態にあったとき、残っているローンがチャラになるというもの。

もし早く返してしまうと、この保障が終わってしまうため、実は大きな保障を手放していることになるのです。

 

私の場合は、出産直後で一度繰り上げ返済を検討したことがありました。

でも、ちょうど育休明けで保育園も決まらず収入が不安定になってしまい、現金の余裕がなければ乗り切れなかったな…と感じた出来事でした。

早く返すより、余裕を持ってお金を手元に残すという判断が、今振り返っても正解だったと感じています。

 

このように、住宅ローンを早く返すことには確かに利息を減らすというメリットがあります。

でも、生活の安定や他の支出計画、そして控除や保険なども含めて考えると、「早く返せば得」とは言い切れないこともあります。

 

次は、「繰り上げ返済を“少しだけ残す”という考え方」について、さらに深掘りしてみたいと思います。

住宅ローン繰り上げ返済少し残す戦略の実践方法

住宅ローン繰り上げ返済少し残す戦略の実践方法

繰り上げ返済してよかったと感じた人の共通点

住宅ローンの繰り上げ返済って、やっぱり勇気がいりますよね。

手元のお金をドンと使うことになりますし、タイミングや金額に迷ってしまう方も多いと思います。

でも実際に「やってよかった」と心から思えている人たちには、いくつか共通するポイントがあるんです。

 

まずは、繰り上げ返済して満足している人たちの特徴を整理してみましょう。

共通点内容
手元資金に余裕がある繰り上げしても生活費や緊急資金がしっかり確保されている
住宅ローン控除の終了後に実行している控除が切れたタイミングで返済して、損を防いでいる
金利が高めの時期にローン契約している利息が多く発生していたため、返済による削減効果が大きかった
定年前や子育て前の計画的返済ライフステージの変化前にローン負担を減らして家計を安定させた

 

たとえば、私の知人(40代前半のママ友)は、10年前に2.5%の金利で住宅ローンを組んでいたそうです。

住宅ローン控除の13年が終わるタイミングで、200万円を一括繰り上げ返済。

結果として、返済期間が5年短縮されて約80万円の利息がカットされただけでなく、

「もう老後に向けて備えられる」と心にも余裕ができたって話してくれました。

 

また、家計に負担をかけずに返済できた人は、「返済後も旅行に行ける」「子どもの塾代も安心」など、

返済後の生活を楽しめていることが多いです。

つまり、「ただ繰り上げたから得した」のではなく、

返済しても困らない資金計画を立てていたから、結果的に満足度が高かったということなんですね。

 

ちなみに、FPの先生がよく話すポイントとして、「生活費6か月分+αは残すこと」が基本だそうです。

急な出費や収入の変動が起きても困らない金額をしっかりキープできていれば、安心して返済できます。

 

では反対に、繰り上げ返済をしたことで後悔してしまう人には、どんな傾向があるのでしょうか?

 


繰り上げ返済で後悔しやすいパターンとは

住宅ローンを早く終わらせたくて、一生懸命貯めたお金で繰り上げ返済をしたのに…

「思っていたより生活が苦しくなった」「控除を無駄にしてしまった」なんて声も実はあるんです。

では、どんな時に後悔につながりやすいのか、パターン別にまとめてみましょう。

後悔しやすいパターンなぜ後悔する?
控除期間中に返済した住宅ローン控除が途中で終了し、税金還付が受けられなくなる
手元資金がギリギリ緊急時の出費(車検、家電買い替えなど)に対応できなくなる
投資や教育費を後回しにしたお金の使い道を「返済だけ」に偏らせたことで、将来の選択肢が減る
金利がそもそも低い利息の削減効果が少なく、返済による実質的な得が感じにくい

 

たとえば、あるSNSで見かけた方(30代・共働き)は、ボーナスで150万円の繰り上げ返済をしたそうです。

でも、すぐにお子さんの中耳炎の治療や、エアコンの故障が続いて、

「やっぱり貯金で残しておけばよかった」と後悔していました。

特に小さいお子さんがいるご家庭って、予定外の出費が多いものですよね。

 

また、「金利が0.7%なのに、無理して繰り上げ返済した」という方もいました。

住宅ローン控除が0.7%の戻りがある状態で、同じ金利なら実質的な負担はほぼゼロに近いはずなんです。

それなのに、利息を減らそうと繰り上げ返済を急いでしまうと、

「控除のメリットを捨ててまで返す意味、あったのかな…?」となってしまいます。

 

私も昔、家計簿を見て「今月10万円くらい繰り上げしようかな」と思ったことがあるんです。

でも、その月に子どもが熱を出して保育園を休み、私もパートを休むことに…。

あの時「無理しなくてよかった」と、つくづく思いました。

 

繰り上げ返済って、数字上ではメリットが見えやすい分、「早く返した方が良い」と思いがちなんですよね。

でも、それと引き換えに失うものがあるなら、むしろ後悔に変わってしまうこともあるのが現実です。

 

このように、「満足する繰り上げ返済」と「後悔する繰り上げ返済」には、それぞれ共通するポイントがあるんです。

次は、無理なく・損なく進めるための「少しだけ残す」というテクニックについても深掘りしてみましょう。

いくらたまったら繰り上げ返済をすべき?

いくらたまったら繰り上げ返済をすべき?

住宅ローンの返済を続けていると、「そろそろ繰り上げ返済してみようかな…」と考えることってありますよね。

でも、生活費も教育費もかかる中で、どのくらい貯まったら繰り上げ返済していいのかって、なかなか判断が難しいと思います。

 

実際、繰り上げ返済に踏み切っているご家庭には、ある程度の共通ラインがあります。

まずはこちらの表をご覧ください。

用途必要な目安金額
生活防衛資金(生活費6ヶ月分)約150〜200万円(家族4人の場合)
教育資金の予備約100万円(習い事・進学費用など)
緊急予備費(医療・車・家電トラブル)約50万円
合計:最低限残したい手元資金300万円前後

 

つまり、繰り上げ返済しても300万円ほどの手元資金をキープできる状態になってからが、ひとつの目安といえるんです。

 

たとえば、私の知人(30代後半のママ)は、夫婦共働きで収入は安定していたものの、

「子どもが2人で今後お金もかかるし、最低限の貯金がないと不安」ということで、

手元に400万円あったうちの100万円だけを繰り上げ返済しました。

その後も不安なく生活できて、「焦って全額使わなくて良かった」と話していました。

 

また、貯まった金額が200万円や300万円になると、「このまま運用した方がいいのでは…?」という選択肢も出てきますよね。

住宅ローンの金利が1%前後と低い場合、そのお金を投資に回した方が利回りが良いことも

このように、「繰り上げ返済すべきかどうか」は、金額だけでなく、今後の支出や金利環境も含めたバランス感覚が大切なんです。

 

ちなみに、FPの先生いわく、「現金で手元に残しておきたい最低ラインは、生活費の半年分+教育予備費+医療費の合計」とのことでした。

これを下回る場合は、繰り上げ返済は見送り、貯蓄の充実を優先した方がいいそうです。

 

次は、たとえば100万円を繰り上げ返済したら実際にどう変わるのか、具体的な数字で見てみましょう。

 


住宅ローンを100万円繰り上げ返済するとどうなる?

100万円が手元にあるとき、「貯金しておくべきか、繰り上げ返済するべきか」って、ほんとうに迷いますよね。

このタイミングで実行すると、住宅ローンの負担はどのくらい軽くなるのかを、数字で見てみましょう。

 

たとえば以下のような条件を想定してみます。

内容条件
借入金額2,500万円
金利1.2%(固定)
返済期間35年
毎月返済額約7.4万円
繰り上げ返済額100万円(開始から7年目)

この場合、**「期間短縮型」と「返済額軽減型」**でそれぞれの効果がどうなるのか比べてみましょう。

比較項目期間短縮型返済額軽減型
短縮できる年数約2年〜2年半なし
削減できる利息約35万円約18万円
毎月の返済額約7.4万円(変わらず)約6.9万円に軽減

 

こうしてみると、利息削減効果は「期間短縮型」の方が大きいことがわかりますよね。

でも、毎月の負担を減らしたいときは「返済額軽減型」の方が安心感があります。

 

たとえば、あるママ友(30代前半)は、育休復帰前に100万円を繰り上げ返済しました。

産休・育休中の貯金を一部使って「返済額軽減型」を選んだ結果、月々の返済額が約5,000円下がって、精神的な余裕が持てたそうです。

それだけでおやつ代や子どもの習い事代をひねり出せたって笑っていました。

 

このように、「100万円返すとどうなるか?」の答えは、何を重視したいかによって変わってきます

  • 利息を少しでも減らして返済期間を短くしたい人は「期間短縮型」
  • 今の家計に少しでも余裕を作りたい人は「返済額軽減型」

どちらが正解というより、「今の自分たちの家計に合う選択」がベストなんですよね。

 

ちなみに、私が100万円の繰り上げ返済をした時は、FPさんから「控除期間が終わった後にやるのがベター」と言われていました。

ローン控除がまだ使えるなら、手元に置いて運用や備えに使うのも賢い判断だと教えてもらいました。

 

ここまで見てきたように、繰り上げ返済は「金額」も大事ですが、その後の生活とのバランスがもっと大切なんです。

次は、実際に「少しだけ住宅ローンを残す」というスタイルの賢さについても深掘りしていきましょう。

団信を考慮して繰り上げ返済しないという選択肢

団信を考慮して繰り上げ返済しないという選択肢

住宅ローンを抱えていると、「なるべく早く完済したい」と感じる方も多いと思います。

でも、団体信用生命保険(団信)のことを考えると、あえて繰り上げ返済しないという選択肢もあるというのは、意外と知られていないかもしれません。

 

団信というのは、ローン契約者が万が一のことになった場合に、残りの住宅ローンを保険で肩代わりしてもらえる制度です。

住宅ローンとセットになっていることが多く、保険料が金利に含まれていることもあるので、あまり意識していない方もいらっしゃるかもしれませんね。

 

たとえば、以下のようなケースを想像してみてください。

内容AさんBさん
年齢40歳40歳
残りの住宅ローン1,200万円繰り上げ返済して300万円に減額
万一の時全額団信で完済(1,200万円)団信で残り300万円のみ免除
遺族の負担ゼロで自宅も残るほぼ負担なしだが、恩恵は少ない

 

Aさんは、住宅ローンが残っていたからこそ、団信によって家を丸ごと無償で家族に残すことができたのです。

一方Bさんは、せっかく早めにローンを返したのに、保険としての恩恵がほとんど得られませんでした。

 

もちろん、健康に過ごせれば繰り上げ返済のメリットはあるのですが、

「団信を保険として捉えるなら、ローンを残しておく」という選択肢が非常に理にかなっていることもあるんです。

 

実際、私の先輩ママ(シングルマザーで40代)はこう話していました。

「私が急に入院して収入が途絶えた時、団信があるから住宅ローンの不安はなかったのが本当に救いだった」と。

その後、がんの診断を受けて団信の三大疾病特約が適用され、住宅ローンは全額免除に。

今では、安心してお子さんと暮らせているそうです。

 

このように、もしご自身やご家族に健康面のリスクがある場合、

またはまだ子どもが小さくて支出が読めない時期などは、

**「繰り上げ返済よりも、団信という“保険”を活かすことに価値がある」**と考えても良いと思います。

 

ちなみに、団信には加入時の条件があり、既往歴によっては入れないケースもあるので、

繰り上げ返済前に、ご自身の保障内容をよく確認しておくことが大切です。

 

では、次は「せっかく繰り上げ返済をするなら、より得する方法を知りたい」という方に向けて、

ちょっとしたワザをご紹介していきますね。

 


住宅ローンの繰り上げ返済で得するワザは?

せっかくまとまったお金を使って繰り上げ返済するなら、少しでもお得にしたいですよね。

ここでは、損しない・得するための繰り上げ返済のコツをお伝えします。

 

まず前提として、繰り上げ返済には2つの方法があります。

返済方法特徴向いている人
期間短縮型毎月の返済額はそのままで返済期間を短くする利息を大きく減らしたい人、早く完済したい人
返済額軽減型返済期間はそのままで月々の返済額を減らす月の家計を軽くしたい人、収入が不安定な人

 

どちらを選ぶかで、得られるメリットが変わってきます。

たとえば、金利が高め(1.5%以上)なら、期間短縮型で利息を多く減らす方が有利です。

逆に、子育てや転職などで毎月の負担を軽くしたいときは、返済額軽減型で余裕を持たせる方が安心です。

 

さらに、以下のような「得するワザ」も活用してみてください。

■ 得する繰り上げ返済ワザ一覧

  • 住宅ローン控除が終わった年に実施する
     → 控除が続いている期間は、還付額の方が利息より得な場合があります。
  • ボーナス月にまとめて返済せず、小分けで返す
     → 手数料が無料の銀行なら、小口の返済を数回に分けて実施すると負担が分散できます。
  • 変動金利型で金利上昇が見込まれるときに返す
     → 未来の負担増を防げるので、結果的にお得になります。
  • ネット銀行の「手数料無料」の繰り上げ返済機能を使う
     → 通常の銀行は1回の返済に1〜3万円の手数料がかかることもあるため、節約効果が大きいです。

 

私の場合は、3年目から住宅ローン控除が少なくなってきたタイミングで、

ネット銀行のマイページから自分で50万円だけ期間短縮型で繰り上げ返済しました。

手数料もゼロだったので、気軽にチャレンジできましたし、控除もちゃんと活かした形で満足感がありました。

 

また、将来的に金利が上がる不安がある場合は、少し早めの繰り上げ返済が功を奏することもあります。

特に変動金利でローンを組んでいる方は、将来の利息負担のリスクを今から削るという意味でも、チャンスを見逃さないようにしましょう。

 

このように、住宅ローンの繰り上げ返済は「やるかやらないか」だけでなく、

「いつ・どうやって・いくら返すか」で結果が大きく変わるんです。

次は、「住宅ローンを少しだけ残しておく」というバランス型の考え方についても、詳しくお話ししていきますね。

繰り上げ返済後の資金バランスと家計管理の考え方

繰り上げ返済後の資金バランスと家計管理の考え方

住宅ローンの繰り上げ返済は、将来の利息を減らせるという意味では大きなメリットがありますよね。

でも、「繰り上げ返済をしたあと、家計がきつくなってしまった…」なんて声も、意外と耳にすることがあるんです。

 

たとえるなら、旅行のために奮発して豪華なホテルを予約したあと、現地での食費や交通費が足りなくなって焦るようなものです。

最初はスッキリした気分でも、その後の資金バランスを崩してしまうと、思わぬ負担になってしまうんですね。

 

そこで今回は、「繰り上げ返済をしても家計に余裕を持たせるにはどうしたらいいのか」について、やさしく丁寧に解説していきます。

 


■ 返済後に「手元に残すべきお金」はいくら?

まず、繰り上げ返済したあとに、どれくらいのお金を手元に残しておけば安心か。

目安としては、最低でも生活費の6か月分はキープしておきたいところです。

 

以下の表に、生活費別に必要な最低金額をまとめてみました。

毎月の生活費手元に残したい最低金額(6か月分)
20万円120万円
25万円150万円
30万円180万円

 

たとえば、月25万円の支出があるご家庭なら、150万円は繰り上げ返済に回さずに手元に残すようにすると、病気や仕事の変化などにも安心して対応できます。

 


■ 「余裕がある」と「無理をしている」は紙一重

私の友人で、共働きの30代夫婦がいるのですが、ボーナスで200万円の繰り上げ返済をした直後に、子どもの病気で入院が必要になり、急にお金が必要に。

医療費そのものは保険でカバーできても、付き添い入院中の食費や交通費、ベビーシッター代がかさんでしまって、結局クレジットの分割払いに頼ることになったと話していました。

 

このように、繰り上げ返済をすることで利息は減っても、日々の生活に余裕がなくなると、本末転倒になってしまいます。

 


■ 無理なく繰り上げ返済を取り入れるコツ

無理のない繰り上げ返済を実現するには、次のような工夫が役立ちます。

 

▼繰り上げ返済で家計を崩さないための工夫

  • 家計簿で毎月の余剰金を明確にする
    → 数ヶ月分の余剰を確認してから返済に回すのがおすすめです。
  • ボーナスは全額使わず、半分を残す
    → 残りは教育費や急な出費用にしておくと安心です。
  • ライフイベントの時期は返済を見送る
    → 出産・入学・転職などが控えている時期は、あえてローンはそのままの方が安全です。

 

ちなみに、私はボーナスが入ったタイミングで「100万円を返す」予定だったのですが、

夫婦で話し合って70万円だけ繰り上げ返済し、30万円は予備費として口座に残すことにしました。

そのあと、洗濯機が壊れてしまっても、慌てず買い替えられてよかったです。

 


■ 家計管理に「繰り上げ返済用」の項目を加える

実際にやってみて便利だったのが、家計簿アプリに「繰り上げ返済積立」という項目を追加して、毎月1〜2万円ずつ積み立てていく方法です。

気づけば1年で十数万円たまっていたので、それを使ってちょうどタイミングのいい時にローンの一部返済をしました。

この方法なら、家計の負担を感じずにじわじわとローンの利息を減らせるので、精神的にも安心です。

 

こうした考え方を意識すると、「繰り上げ返済してよかった」と思える結果に近づいていきます。

次は、その繰り上げ返済によってどのくらいの効果があるのか、より具体的な金額で見ていきましょう。

住宅ローン繰り上げ返済少し残すことで見えてくる家計管理と返済戦略の最適解

  • 住宅ローンを少し残して繰り上げ返済すると手元資金に余裕が生まれる
  • 全額完済よりも家計バランスを取りやすくなる
  • 利息軽減型と期間短縮型のどちらが向いているかを事前に見極めるべき
  • 一部返済でも利息の総額を大きく減らす効果がある
  • 貯蓄が100万円以上ある場合に繰り上げ返済が選択肢になりやすい
  • 子どもの教育費や急な出費に備えて資金を温存できる
  • 団信の保障を活かすならあえて残すのも選択肢
  • 家計に合わせた柔軟な返済戦略が必要
  • 完済後の精神的負担が減ることも大きなメリット
  • 金利が高い時代は繰り上げ返済の恩恵が大きい
  • 固定資産税や保険料など、住宅以外の支出も見据えるべき
  • 100万円単位でも繰り上げ返済効果は十分にある
  • 家計簿を活用し月々の支出と返済のバランスを見直すことが重要
  • 無理のない返済額設定が家計の持続性につながる
  • ローン残額が少ないと心理的にも余裕を持ちやすい

参考
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