70代になり「終活断捨離70代」と検索されているあなたは、きっと片付けだけでなく、これからの暮らし方や家族への想いも整理しようとしているのではないでしょうか。
でも、どこから手をつければいいのか、何を残して何を処分するべきか、迷いが尽きないのが現実です。
特に、「断捨離ができるのは何歳まで?」と考えたり、「断捨離で捨てて後悔したものは?」という声もよく聞かれます。
さらに、「60代がしてはいけない断捨離とは?」といった落とし穴も、70代のあなたにとって無関係ではありません。
そこで本記事では、終活断捨離70代というテーマのもと、安心して片付けが進められるよう、やってはいけないこと・後悔しないための具体策を丁寧にお伝えしていきます。
あなたのペースで、人生と家族にやさしい整理を進めるヒントが、きっと見つかります。
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この記事のポイント
- 70代が無理なく断捨離を始める具体的な手順と考え方
- 家族とトラブルにならない断捨離の進め方
- 終活と断捨離の違いや正しい向き合い方
- プロや行政サービスの活用方法とメリット
目次
終活断捨離70代で始める無理のない身辺整理

70代が断捨離を始めるべき理由とは
70代になると、生活スタイルや価値観が大きく変わる時期に入ります。
それまで忙しく働いていた日々から、少しずつ「自分と向き合う時間」が増えていくからです。
このタイミングで断捨離に取り組むことは、終活の第一歩として非常に意味のある選択です。
ここでは、なぜ70代で断捨離を始めることが大切なのか、分かりやすくお伝えします。
まず、年齢が進むほど、体力や判断力が少しずつ落ちていくことは避けられません。
これは誰にでも訪れる自然な変化ですが、だからこそ、まだ体が動く70代のうちに始める意味があります。
例えば、80代になると「重い荷物を運ぶのが怖い」「書類の整理に時間がかかる」といった声が多くなります。
実際に介護の現場では、ご本人ではどうにもならなくなってから、家族が代わりに断捨離を行うケースが目立ちます。
でもこのとき、問題になるのが「どれが必要で、どれが本当はいらないのか」が家族にもわからない、ということです。
処分してしまって後悔につながるケースも少なくありません。
そこで、以下の表をご覧ください。
年代 | 判断力・体力の状況 | 適した整理活動 | 家族の関与度 |
---|---|---|---|
60代 | 十分にある | 大物家具や資産の把握 | 低い |
70代 | やや低下が始まる | 思い出の品・書類の整理 | 中程度 |
80代 | 明確に低下 | 家族に頼らざるを得ない | 高い |
このように、「自分の意思で整理できる最後のタイミングが70代」という考え方ができます。
それは、単に家を片付けるという意味ではなく、自分の人生をどう締めくくりたいかを整理する行為でもあるからです。
例えば、アルバムにしまってあった写真の束を手に取るとします。
見返してみると、「これは娘が生まれたときの写真」「これは夫婦で行った最後の旅行」など、人生を振り返る時間が自然と生まれるのです。
そしてその時間は、家族と一緒に過ごすきっかけにもなります。
「この写真は誰に残しておきたいか」「これは処分してもいいだろうか」といった話題から、家族との会話も増えていきます。
また、物を減らすことは、物理的なスペースだけでなく、心にも余裕を生み出します。
「どれだけ物に囲まれていても、必要なものはそんなに多くない」と気づけると、それだけで生活の質が向上するという人も多いです。
ちなみに、私が以前に終活をサポートした方は、断捨離によって3部屋あった荷物を1部屋に収めることができ、
「この部屋でピアノをもう一度始めたい」と新しい趣味を見つけられたそうです。
このように考えると、70代の断捨離は未来に向かうための準備とも言えます。
だからこそ、この年代で一度立ち止まり、自分の人生や家族との関係を見つめ直す時間を作ってみてはいかがでしょうか。
では次に、そんな70代の断捨離を無理なく続けるための工夫についてご紹介します。
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体力が落ちても続けやすい断捨離の工夫

70代になると「少し動いただけで疲れる」「長時間の作業は集中が続かない」といったことが起きやすくなります。
ですが、ちょっとした工夫を取り入れるだけで、無理なく断捨離を続けることは十分可能です。
ここでは、体力に不安がある方でもスムーズに進められる具体的な方法をいくつかご紹介します。
まず大切なのは、1日で終わらせようとしないことです。
断捨離はマラソンのようなもので、「少しずつ」「こまめに」進める方がうまくいきます。
例えば、次のような「時間を区切るやり方」をおすすめしています。
作業時間 | おすすめの作業内容 |
---|---|
10分 | 財布の中の不要なレシートの整理 |
15分 | 洗面台下のストック品の見直し |
20分 | 1つの引き出しの中身を全部出して分ける |
このように、1日の中で集中できる短時間だけ作業することで、体への負担を抑えられます。
次に意識してほしいのが、「最初は目に見える範囲から始める」ということです。
クローゼットの奥や納戸の段ボールなど、いきなり難易度の高い場所に手を出してしまうと、途中で心が折れてしまうことも多いです。
まずはリビングのテーブルの上、新聞の山、毎日使っている棚など、生活に直結している場所から取り組んでみてください。
また、「思い出の品」は最後に回すのも大事なポイントです。
アルバムや古い手紙などは、つい読み返してしまって時間がかかりますし、気持ちが疲れてしまうこともあります。
思い出の品は別に箱を用意して、「保留箱」として一時的に入れておき、元気なときにゆっくり向き合うようにするとスムーズです。
そして、処分するものは自分で運ばず、回収業者や家族の協力を得ることも検討してみてください。
特に重い家具や家電などは、自分で無理に運ぶのは危険です。
さらに、最近は出張買取サービスや、不用品を寄付できるNPOなども利用が増えています。
「ただ捨てるだけじゃなく、誰かの役に立つ」と思えると、断捨離に対する心理的な負担も軽くなるでしょう。
具体的には次のような方法があります。
方法 | 特徴 |
---|---|
出張買取業者 | 家にいながら物を処分でき、現金化も可能 |
フリマアプリ | 自分で価格を決めて販売できるが手間がかかる |
地域のリサイクル団体 | 寄付という形で社会貢献ができ、満足度が高い |
こういった工夫を取り入れていけば、「できるところだけ、自分のペースで」というスタンスが自然と身につきます。
私の知人の70代女性は、「今日は紙袋一つ分だけ」と決めて断捨離を継続し、
半年後には玄関周りと居間がすっきり片付きました。今では「孫が遊びに来ても恥ずかしくない」と笑顔を見せてくれます。
このように、無理をしない工夫が、長く続ける秘訣になるのです。
では、断捨離でやってしまいがちな「注意すべきこと」について、次の章で見ていきましょう。
思い出の品との向き合い方
断捨離の中でも、もっとも悩ましいのが「思い出の品」をどう扱うかという点です。
写真、手紙、記念品、子どもの作品など、手に取ると感情が動くものばかりですよね。
私たちはこれまでの人生で経験したことの“証”として、思い出の品を大切に保管してきました。
だからこそ、捨てるという選択がつらくなるのも当然のことです。
まずお伝えしたいのは、「思い出の品を無理に捨てなくてもよい」という前提で進めることが大切だということです。
終活や断捨離と聞くと、なんでも捨てるイメージを持ちがちですが、大切な思い出は整理の仕方を工夫すれば良いのです。
では、どうすれば心を傷つけずに思い出と向き合えるのでしょうか。
まず取り入れたいのが、“記録に残す”という方法です。
例えば古いアルバムや賞状、家族旅行のパンフレットなどは、写真に撮ってデジタル保存することができます。
思い出の品 | 残し方の工夫 |
---|---|
写真アルバム | スキャンしてクラウドやUSBに保存 |
子どもの作品 | 撮影してまとめて1冊のフォトブックにする |
手紙・メモ | 要点だけ抜き書きし、ノートに整理する |
使っていた品 | 写真に撮って「モノの記録帳」をつくる |
このようにすれば、実物を手放しても記憶は形として残り、スペースも取らずにすみます。
もうひとつ大切なのが、「迷ったら一時保留にする箱をつくる」という考え方です。
全てを一気に判断しようとすると、時間も精神的なエネルギーも使い果たしてしまう可能性があります。
一時保留箱に入れておき、時間をおいてからもう一度見直すと、意外と冷静に判断できることも多いものです。
私がサポートした70代の女性は、亡きご主人の遺品の整理に悩まれていました。
しかし「いつでも見返せるように写真に撮り、アルバムにして持っておく」という提案をしたところ、
「これなら手放せる」と、心から納得して処分を進めることができました。
また、「この品物を誰かに譲ることはできないか?」という視点も大事です。
ご自身では使わなくなった物でも、家族や友人が喜んで引き継いでくれる場合もあります。
そうすることで、その物に新しい“人生”を与えることもできるのです。
もちろん、すべてをデジタルや他人に託す必要はありません。
ほんの数点であっても、「これは本当に手元に置いておきたい」ものは大切に残してかまいません。
つまり、思い出の品に向き合うというのは、「捨てるか、残すか」だけの二択ではなく、
整理・記録・譲渡という選択肢も含めた柔軟なプロセスだと考えるとよいでしょう。
このように考えることで、次に紹介する「家族と揉めないための断捨離ルール」も、よりスムーズに実行しやすくなります。
家族と揉めないための断捨離ルール

終活として断捨離を始めると、避けて通れないのが家族との意見のズレやトラブルです。
「勝手に捨てた」「残しておいてほしかった」など、思わぬところで衝突してしまうこともあります。
これを防ぐには、あらかじめ家族と合意形成をしながら断捨離を進めることが何より重要です。
つまり、「自分だけの終活」ではなく、「家族の未来を見据えた対話型の終活」が理想の形です。
では、家族と揉めないために押さえておくべきルールを、以下のように整理してみましょう。
ルール | 解説 |
---|---|
断捨離の目的を家族に伝える | 「終活の一環として」「生活をシンプルにしたい」など、理由をしっかり共有しておく |
処分の前に確認を取る | 特に家族の物や共同スペースの物は、捨てる前に一言声をかけて意見を聞く |
家族の品物には手を出さない | 自分の判断で処分するのは避け、「これ、どうする?」と話し合いを前提に進める |
思い出の品は共有の時間にする | 写真やアルバムを一緒に見ながら、「この時どうだったね」と会話を通じて一体感を生む |
記録を残しておく | 処分済みの物や保留にした物のリストを作っておくと、家族間の認識にずれが生まれにくくなる |
例えば、60代のご夫婦で、奥様が断捨離を進めた結果、ご主人の趣味の本を大量に処分してしまい、大きな揉め事になったというケースがあります。
このときは「本を処分した理由が“スペースを空けるため”だけだった」ことが、ご主人の不満を招いた要因でした。
一方、別のご家庭では、処分する前に「この本、最近読んでる?」とさりげなく確認し、同意を得てから対応することで、
お互いに気持ちよく整理を進めることができました。
また、「一緒に整理をする時間を家族との思い出づくりにする」という方法も効果的です。
特に写真や古い手紙は、親子で語り合う良いきっかけになります。
その時間が、単なる整理作業を“家族の再確認”の場に変えるのです。
ちなみに、私が関わったご家庭では、「断捨離ノート」を活用し、
・処分した日
・品名
・理由
などをメモにしていた方がいらっしゃいました。
これが後から「これはなぜ処分したの?」というトラブル回避にとても役立っていたようです。
また、「自分で整理する部分」と「家族に判断を任せる部分」を分けておくことも大切です。
例えば:
- 自分で処分するもの:衣類、小物、古い調理器具など
- 家族に相談するもの:アルバム、思い出の品、共有スペースにある家具
このように、「ここからは私の判断で」「ここからは相談して進める」と線引きしておくと、無用な摩擦を避けられます。
そしてもう一つ、見落としがちですが大事なのが、「事後報告より事前相談」です。
処分した後に「言えばよかったかな」と後悔する前に、ひとこと確認を取るクセをつけておくと安心です。
家族の協力を得ながらスムーズに断捨離を進めるには、次の章でご紹介する「断捨離後の生活で得られるメリット」を共有することも、理解を得る手助けになるかもしれません。
終活断捨離70代に適した進め方と注意点

断捨離ができるのは何歳まで?
「断捨離は若いうちにするもの」「もう高齢だから手遅れでは?」と考えてしまう方もいらっしゃいます。
ですが、実際には断捨離に“遅すぎる”という年齢のリミットはありません。
ただし、年齢によって工夫の仕方やサポート体制が変わるだけなのです。
まず、年齢別に「断捨離がしやすい要素」と「難しくなる要素」をまとめてみましょう。
年代 | 特徴 | 難しさのポイント |
---|---|---|
50代 | 判断力・体力ともに充実。仕事と並行しやすい時期 | 忙しさから「時間が取れない」という悩みが出やすい |
60代 | 退職後の整理を考えやすく、断捨離と終活が両立しやすい | 思い出や過去に対する執着が整理のハードルになることも |
70代 | 終活意識が高まり、家族と相談しながら整理しやすい | 体力の低下・判断スピードの鈍化に配慮が必要 |
80代以降 | 家族の協力を得ながらなら無理なく進められる | 物理的な運搬や書類整理が一人では困難な場合がある |
このように、年齢に応じた進め方を知っていれば、何歳でも断捨離は可能だと言えます。
実際に、私がご相談を受けたケースでも「80代の一人暮らしの方」が、週1回のヘルパー訪問を利用しながら、
3ヶ月かけて家の7割以上を片付けたことがあります。
その方は、「写真は全部スキャンして、孫にUSBで渡せたのが何よりうれしかった」と話しておられました。
つまり、大切なのは“誰と・どう進めるか”という環境づくりです。
特に高齢になると、体力的に片付けの作業が難しくなりがちですので、以下の工夫が鍵となります。
- 時間を短く区切る(1日15〜30分)
- 処分せず“保留箱”を用意して判断を先延ばししてもOK
- 家族や業者に一部を任せて、自分は判断だけに集中する
- 写真などはデジタル化して残す方法を選ぶ
これらの工夫を使えば、80代でも安心して断捨離を続けることができます。
ちなみに、人生100年時代と言われる現代では、70代はまだ“これからの人生を整えるタイミング”です。
断捨離によって生活環境が整うことで、転倒のリスクが下がったり、探し物にかかる時間が減ったり、
日常生活のストレスが大きく軽減されるという声も多数あります。
「年齢が上だからできない」ではなく、
「年齢を重ねたからこそ、今だからこそできる断捨離の形がある」という視点で向き合っていくと良いですね。
こうして年齢にあわせた工夫をすることが、次にお伝えする「60代がしてはいけない断捨離」のような失敗を避ける第一歩にもなります。
60代がしてはいけない断捨離とは?

60代は、退職や子どもの独立など生活の転機を迎える人が多い時期です。
そのため「そろそろ終活を始めたい」と思い立ち、断捨離を始める方も少なくありません。
ただしこの年代では、“勢い任せにやってしまう”ことが思わぬ後悔につながることもあります。
ここでは、60代がやりがちな断捨離の落とし穴と、その回避策をお伝えします。
まず前提として、60代は体力はまだある程度維持されている一方で、感情の整理には時間がかかる時期でもあります。
例えば、子どもが巣立って数年たったからといって、
子ども部屋の整理や昔の写真の処分を一気に進めてしまうと、
後から「とっておけばよかった」と後悔することがあるのです。
特に避けたいのは、以下のような“やってはいけない断捨離”の典型例です。
NG行動 | なぜ危険か |
---|---|
勢いで思い出の品を全部処分する | 後から思い出をたどる術がなくなり、精神的喪失感を感じやすい |
家族に相談せず勝手に処分する | 家族との思い出や必要な物まで捨ててしまい、信頼関係に傷がつくことも |
価値のある品を把握せずに捨ててしまう | 骨董品や書類など、後々必要になる可能性のあるものを無意識に処分してしまう |
「使っていないから」という理由だけで判断 | 思い出や象徴としての意味がある物は“存在意義”が違う可能性がある |
たとえば、還暦を迎えた男性が「男らしく一気に片付けよう」と思い、
工具類や趣味の道具を処分してしまったことがありました。
その後、趣味仲間と再会した際に「また始めたい」と思ったのですが、もう道具が手元になく、後悔したそうです。
60代は、“現役時代の自分”と“これからの自分”の切り替え時期です。
だからこそ、断捨離では以下の3つを意識して進めてみてください。
- 「捨てる」前に「なぜ残していたのか?」を考える
- 自分だけで決めず、家族や信頼できる人の意見も聞く
- 思い出の物は、残す・記録する・譲るの3択で整理する
特に、家族写真や旅行のおみやげなどは、“自分の記憶”だけでなく“家族の記憶”でもある点に注意が必要です。
また、「使っていない=不要」とは限りません。
60代は人生を整理しつつも、第二の人生を始める準備期でもあります。
セカンドライフを見据えたうえで、必要な物・不要な物を見直す視点を持つことが大切です。
私の場合、60代の方からのご相談で多かったのが「処分しすぎてしまったけど、元には戻せない」という内容でした。
だからこそお伝えしたいのは、“スピードより納得感”を大事にした断捨離が、この年代には必要だということ”です。
次の章では、こうして無理なく進めた断捨離が、日々の生活にどういったメリットをもたらすかを詳しく見ていきます。
断捨離で絶対にやってはいけないことは?
断捨離は、生活や人生を見直す素晴らしい機会です。
ただし、その過程で大きな失敗や人間関係のトラブルを生むこともあるという点には注意が必要です。
ここでは、「これはやらない方がいい」という断捨離のNG行動を5つご紹介します。
NG行動 | なぜ避けるべきか |
---|---|
勢いだけで一気に捨ててしまう | 感情に任せると必要な物まで処分してしまい、後悔する可能性が高い |
家族に相談せずに共用物を処分する | 物以上に「気持ち」のトラブルになりやすく、信頼関係にヒビが入ることも |
資産価値を調べずに貴重品を捨てる | 古物・骨董・書類など、後から必要・高額になるものが混ざっていることが多い |
思い出をすべて捨てて「リセット」しようとする | 精神的な喪失感が残り、生活のモチベーションが下がってしまう可能性がある |
自分に厳しすぎる「断捨離ルール」を課す | 続かなくなり挫折する。断捨離はあくまで“継続すること”が大切 |
あるご夫婦の例では、奥様が「スッキリした家が理想」と思い、
ご主人の蔵書を無断で100冊近く処分したそうです。
結果的に、ご主人は「大切な人生の記録を勝手に捨てられた」と深く落ち込み、
断捨離が“夫婦関係の溝”を生んでしまったというケースもありました。
このように、物の処分は感情の処理と直結しているという意識がとても大切です。
こういったトラブルを防ぐためには、次のような工夫が有効です。
- 処分前に「写真を撮って残す」
→思い出は残しつつ、物は手放せます。 - 「これは誰の持ち物か」を明確にする
→共用物や家族の物には勝手に手をつけない。 - 価値を確認してから手放す
→フリマアプリやリサイクル店で調べてみましょう。 - 週に1回、短時間だけ進める
→継続できる断捨離のペースを作ることがポイントです。
ちなみに、私の場合は“捨てる前にアルバムに残す”というルールを作ったことで、
後から「処分してよかった」と心から思えるようになりました。
感情の整理と物の整理はセットで進めると、後悔のない断捨離につながっていきます。
次は、そうして無理なく進めていった先に得られる「断捨離後の生活のメリット」について、実感値を込めてお話ししていきます。
プロや行政サービスの活用方法

70代での断捨離や終活は、体力的にも精神的にも負担が大きくなりやすいため、一人で抱え込まないことが大切です。
そのために活用できるのが、プロの支援サービスや行政によるサポートです。
まずは、代表的なサポート内容を表にまとめてみましょう。
サービス種類 | 提供機関 | 主な内容 |
---|---|---|
整理収納アドバイザー | 民間業者 | 自宅訪問で断捨離をサポート。心の整理にも寄り添う |
遺品整理業者 | 民間業者 | 生前整理にも対応し、不用品の処分や買取も相談可能 |
デジタル遺品整理業者 | 民間業者 | 写真・動画・パスワードの整理と管理をサポート |
地方自治体の終活相談窓口 | 市区町村の役所 | 終活ノートの配布、無料セミナー、書類作成支援など |
社会福祉協議会 | 公的団体 | 高齢者向けの暮らし支援。訪問支援や身元保証制度の紹介も |
例えば、「部屋のスペースを広げたいけれど、昔のアルバムや大量の本を処分するのが心苦しい」という方がいるとします。
こういったケースでは、プロの整理収納アドバイザーが感情面に配慮しながら、写真はスキャンして残し、不要な本は寄付先を探すなどの対応をしてくれます。
また、「スマホやパソコンの中が整理できていないけど、どうしたらいいかわからない」という悩みにも、デジタル遺品整理サービスが対応しています。
写真データの整理やパスワードの管理方法のアドバイスなど、今の時代に合ったサポートが受けられるのは安心感につながります。
ちなみに私がこれまで見てきた中でも、「行政のエンディングノート講座に参加したことで、書類整理のきっかけができた」という方が何人もいらっしゃいました。
一人で悩まず、外部リソースに頼るという選択肢も“本当の意味で自立した終活”の一部なのです。
次は、終活と断捨離の関係性を整理しながら、両者の違いを正しく理解するポイントについて触れていきます。
終活と断捨離の違いを正しく理解するには?
「終活」と「断捨離」は似たような言葉に感じるかもしれませんが、実は目的とゴールが異なる活動です。
混同してしまうと、思うように準備が進まなかったり、かえってストレスを抱える原因にもなります。
まずは、それぞれの特徴を整理した比較表をご覧ください。
項目 | 終活 | 断捨離 |
---|---|---|
主な目的 | 人生の総まとめと今後の準備 | 物の整理と心の整理 |
具体的な行動 | エンディングノート作成、遺言、相続対策など | 不用品の処分、生活スペースの見直し |
メインの対象 | 書類、お金、人間関係、医療・介護の希望 | 衣類、家具、趣味用品、写真や雑貨など |
家族との関係性 | 相続・死後事務に関わるので説明が不可欠 | 家族の私物や共有物の判断は相談が必要 |
進め方 | 段階を踏んで慎重に行う | 自由な順序で少しずつ始められる |
このように、終活は“人生全体の整理”、断捨離は“物と暮らしの整理”という位置づけになります。
例えば「部屋を片づけたら、生活がラクになった」と感じた方が、
「それならこの機会に、銀行口座や保険の整理もやっておこう」と思うようになる。
こういった流れで断捨離が“終活の入り口”になるケースも多く見られます。
また、逆に「遺言書を作ったことで、必要な契約書や思い出の品の見直しをしたくなった」という方もいらっしゃいます。
両者は独立したものではなく、互いに影響し合う関係にあるということを理解しておくと、終活全体がうまくまとまりやすくなります。
終活断捨離70代のポイントを総括して整理したまとめ

- 70代は体力と判断力のバランスが取れているため断捨離の最適な時期
- 終活としての断捨離は「家族への負担軽減」が主な目的
- 一気にやろうとせず少しずつ日常の延長で取り組むのが理想
- まずは生活動線に関わる場所から手をつけると効果的
- 「使うもの」と「使わないもの」で分類すると判断がしやすい
- 写真や思い出の品はデジタル化して残す選択肢もある
- 捨てられないものは「保留ボックス」を活用して様子を見る
- 家族と物の価値観を共有し、勝手に捨てないルールを作る
- 整理ではなく「手放すこと」に重点を置くと目的がぶれない
- 捨てて後悔しやすいのは手紙や記念品など感情のこもった品
- 自治体や専門業者のサポートを活用することで負担が減る
- 断捨離で生まれたスペースは安全面・快適性の向上に直結する
- モノが減ることで清掃や移動の負担が軽くなり生活全体が楽になる
- 終活と断捨離は目的が異なるが互いに連動しやすい活動である
- モノを減らす意識を持つことで、残りの人生に集中しやすくなる

参考
・老後友達いない女性が楽になる生き方と人間関係の整理術
・相続お礼手紙例文|感謝が伝わる文面と注意点を徹底解説
・任意後見制度利用者少ない背景にある本当の課題とは?
・60代からのエンディングノート活用術|遺言との違いと正しい使い方
・終活とは?意味と始め方をわかりやすく解説|初心者が損しない準備法

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